30億のデバイスで走るHonMarkHunt

JavaとJavaScriptと恐竜の絶滅について書いていきます。

株式会社ビズリーチを退職しました。

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はじめに

うす!

HonMarkHuntです!私事ですが先日、2021年4月30日を持って2年半務めた株式会社ビズリーチを退職しました!辞めるまでに色々考えていたことだったり、これからに向けて考えていることだったりを頭の中から外に出すために久しぶりにブログを書くことにしました!

*ていう文章を去年くらいに書いて放置してたのですが、諸事情でQueueが詰まってきたので今更完成させませました。大丈夫、退職エントリーはいつ書いたっていい!大丈夫!

目次

  1. そもそも何故BizReachに入社したのか
  2. 入社してからやったこと
  3. なぜ辞めたのか
  4. 後悔していること
  5. これからのこと

1. そもそも何故BizReachに入社したのか

超ざっくり改めて自分の経歴ですが

2015年 株式会社ラクス 入社
2017年 株式会社ラクス 退社 個人事業主として開業 フリーランスとして株式会社サイバーエージェント 参画
2018年 株式会社サイバーエージェント 退社 株式会社ビズリーチ 入社
2021年 株式会社ビズリーチ 退社 <- 今ここ(ではない)

こんな感じでした。

大体2年スパンで転職をしています。フリーランスとしてしばらくやってましたが、改めてビズリーチ入社に際して会社員に戻ったのはほぼ100%住宅ローンのためです。

honmarkhunt.hatenablog.com

この辺でも書きましたが結婚したので家でも買おうかなと思ったのですが、フリーランスだと住宅ローンの審査がほぼ100%通らないので正社員になりました。(楽天カードの審査も落ちた)

あとは

  • 渋谷の会社
  • 今っぽい技術でwebアプリっぽいこと
  • 立ち上げフェーズやりたい

くらいで考えていたら1社目に受けたBizReachが話聞いてみて良かったのでそのまま入社しました。当時8月くらいでしたので暑くて移動が億劫だったのでもうこれ以上選考を受けたくないと言う気持ちがあったのも覚えています。

2. 入社してからやったこと

入社してからやったことを思い出せる限り書いておきます。

自分はHRMOSという事業に携わることになりました。従業員エンゲージメントをいい感じにするやつです。

hrmos.co

リリースフローの整備

入社して最初は とあるプロダクト の開発に参入しました。後にお蔵入り aka. 凍結になることになるのですが、名前を出していいのかわからないので一旦伏せておきます。

この時は自分が何者かよくわかっておらずフロント(Angular)をやったりバックエンド(scala)をやったりインフラ(AWS)をちょっと触ったりしてました。

その中で特に負を感じたリリースフローの整備を始めました。詳細は省きますがJenkinsを使った定期リリースからCodePipleineを使った自動リリースに変更しました。 このリリースフローはアップデートはありつつも、今もそのまま使われています。中々いい仕事をしたなぁと自己肯定感を上げておきます。

この時の経験からこんな発表をさせてもらったり

www.slideshare.net

この発表が縁でCircle CIさんのイベントを弊社に誘致させていただいたりしました。

circleci.connpass.com

少し話がそれましたので戻ります。

この時はCIの改善と言うタスクをチームのスクラム外でやっていたのでオンタイムに取り組む時間がなく土日にやったりしてました(今やったら大変なことになる)。この時の苦しさから自分の感じる課題感を言語化してチームに理解してもらってチームのタスクに昇華すると言う能力の必要性を学びました。チームから見ると「なんかよくわからんタスクを1人で苦しそうにやってる人」みたいに見えてた気がします。

今思えばですが、当時は全然CIのこととかよくわかってなかったです。やりながらクソハマりながらなんとかかんとか実装していた記憶があります。できないことでも「俺がやります!」というマインドはすごく大事だなと実体験を通して学びました。加えてやります!と言った後にオーバーワークにならないようにタスクをいなしていく能力の必要性も学びました。

1on1の設計と立ち上げ

とあるプロダクト の開発が止まり、新しく1on1の管理ツールの立ち上げチームになりました。こちらはお蔵入りにならず今も販売されています。(買え)

hrmos.co

自分のやりたかった立ち上げの仕事なのでアゲ↑でした。みんなでモデリングをしてDB設計をしてと言う日々を過ごしていたのを覚えています。この際にバックエンド側の根幹の設計と実装の半分は自分が作りました。(もう半分はチャブ)

設計に関しては今も大枠はそのままで動いていて、後に追加される機能も見越してのだったので自分が離れた後もその追加機能がうまく乗っかっていたのでこれもすばらい仕事をしました。(もちろん後で実装を追加したみんなが凄腕だったから)

逆にモデリングの方は失敗してしまいました。 しばらく運用を続けていたらかなり苦しい箇所が出てきたので後に結構長期間のリファクタリングを実施することになりました。

ただ、これは考え方によっては反省だけではなく、最初わからん状態から運用を始めてドメイン知識が増えた分をプロダクトに反映させたと考えれば技術的負債の観点としては割と正しくもあったのかなと思います。難しいね。ただ、リファクタリングの期間が流石に長すぎたのでやっぱり反省です!

「技術的負債」とは何か。原典とその対応策を探る - Publickey

合宿の開催

開発合宿を主宰しました!! テックブログに書きましたので合宿の面白い詳細はそちらをご覧いただければなと思います!

engineering.visional.inc

この合宿については本当の偉業です。今の自分があの時に戻ったとしても、もう一度開催できるかどうか怪しいです。過去を振り返って自分を褒めれる数少ない実績です。そもそも合宿の実績もなく予算や合意や参加者や場所やあれやこれやこれやあれや果てしなく問題が無限に続いていたのを1つづつ潰して行って周りの人にも恵まれました。これは本当に貝瀬さんとマチャと横田さんに助けてもらいました。

ちなみにこの時の自分は合宿に行きたかったわけではなくて、組織の雰囲気やコミュニケーションに課題を感じていてその打開策として合宿を思いついたと言う感じでした。 ここも周りにうまく共有できていなかったので、周りからすると「なんか知らんがとてつもなく開発合宿に行きたがってる漢」に見えていたと思います。課題間が共有できていれば協力者と賛同者が増えてここまで大変な思いをすることはなかったかなあと学びました。

SREチームの立ち上げ

内輪ネタだらけになるので割愛しますが、もの凄い色々なことがあり自分を含めた4人でSREを立ち上げることになりました。

全くの手探りで1から courseraのこのコース をみんなで履修してSREについて学びました。学んだ内容についてはチャブがBIT VALLEYで発表していたので乗せておきます。

www.youtube.com

たまたまチーム4人全員すごくおしゃべりだったので隙あらば最近買ったガジェットを紹介しあったり3Dプリンターで作ったもの見せてくれたりして単純なエンジョイ度ではこの時が一番楽しかったです。SREチームとはなんぞやと言うこととData Dogでどう表現するかなどを学びました。

育児休暇

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少し本題からそれますが、幸いなことに子を授かりまして2020年2月から半年間の育児休暇を取得しました。

「半年育休とったンゴ」と言うとほぼ100%「え!男の人で育休取れるんだ!いい会社だね!」と言われましたが、育休は国の制度なので会社は関係なく全員取れます。取らないだけです。

実際送り出して頂いたチームの皆さんにはすごく感謝していますが、取れて当然の権利なのであえてここではお礼は言いません。「BizReachでは有給休暇を取って休むことができました!ありがとうございます!」ってここに書くぐらい違和感がある感じがするからです。BizReachでは半年の育休を取得してなんの問題も無く職場復帰して働くことができた。と言う事実だけ置いておきます。

(一度だけ「戻ってきたらチームなくなってて戻れるところないかもね〜。」とは言われました。)

それはさておき復帰しやすいように尽力してくれていたり休職中に僕のツイート見て困ってそうなことを察知して会社にかけあってくれたり制度の枠を超えて助けてくれたみんなには本当に感謝です!!!!!

3. 良かったこと・学んだこと

DiSC

BizReachでは入社時の研修で新卒・中途を問わず1日使ってDiSCの研修を行います。DiSCとはソーシャルでの行動スタイルを4つに分類したものです。ソーシャルスタイルというのもありますが多分大体同じものです。

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こういうやつね

(詳しい説明やメリットはマコなり社長さんが動画を出されているのでそちらをご覧になってください) 【知らないと損!】相手の「弱み」を一瞬で見抜く方法 - YouTube

今まで仕事する中で人間関係でうまく伝わらなかったり不快な思いをすることがありましたが、相手に悪意はなくただの性質の違いであり、異なる性質の人にそれぞれどう接すればいいのか。ということを学びました!割と当たり前に聞こえますが対人関係でストレスを覚えることがかなり減りましたし仕事以外のシーンでも「うわ、この人めっちゃDっぽいな...要点だけ言って帰ろ」みたいに今後の人生でもずっと使える学びがありました。 また、全員がDiSCの研修を受けているので、自己紹介の時に「〇〇さんってDiSCなんでした?」みたいな会話が日常的に出てきます。

スクラムの学び

私の所属部署ではスクラム開発を導入していました。スクラムに関しては前職で経験があったので「あ〜はいはいスクラムっしょ?オッケオッケ〜」みたいな尊大な態度でやってましたが、過去自分たちがやっていたものが如何にフワッとしたものだったが思い知りました。 できると思いながら初めて失敗しながら方向性を探して結果としてかなり原理的なスクラムに落ち着いたので一連の流れを体験できたのは本当に学びになりました。高坂さんありがとう。 逆に中途半端なスクラムを見てると無性にイライラする体質になってしまいました。高坂さんなんとかしてくれ。

なんとなく方向性

エンジニアになってからずっと悩んでいることがあります。ていうか生まれてからずっと悩んでるんですけど。 1on1やら面談やら飲み会やらでたまに「HonMarkHunt君は、何がやりたいの? or 何になりたいの? or 何を伸ばしていきたいの?」と聞かれることがあります。これは困ります。実は私、これと言って作りたい物もないしやりたいこともないんですよね。

実際、みんなで開発してる時は楽しいしコード書いてる時も楽しいしリリースしてやったー!みたいな時も楽しくていつも楽しいのでこれだ!ってやりたいことがないんですよ なので「フロントエンドでやっていきたい!」とか「機械学習エンジニアになりたい!」とか「HRの負を解消したい!」とか明確な目的意識を持った人を見ると「すごいなぁ」と思う反面焦りを感じていました。

これまでやBizReachでのいろんな体験を踏まえて、大元の問題を解消するための仕組みづくりや、人と話しながら問題を解消していくのでDevOps的な仕事がやってて楽しいしもうちょっと上段の、組織や仕組み作りも楽しいなって気づきました

あと業務領域定期はSaaS界隈で働いていて知見も溜まっているので「SaaS界隈でSREやりながら組織やプロセスにも口出す人」としてやっていこうと思えました。これをなんと呼べばいいのかはわからないのであくまで"なんとなく"の方向性です。

4. 後悔していること

なんかの機会に診断したら自己肯定感が常人の2倍くらい高かったので実はそんなに後悔してることってないんですよね。そんな中でも少し後悔していることを書いて戒めておきます。

挑戦しなかった

BizReachは従業員1,000人を超える大きな会社で、ただただ働いているだけでもいろんな研修やセミナーなど参加できるチャンスがありました。

ちょこちょこ「参加したい人ますか〜?」など聞かれる機会があったのですが、「いや、そんなことより最前線でコード書くっしょ!」という意味不明な現場至上主義な意識で一切参加しませんでした。

今思えば無料で学びを得れるチャンスが転がっていたのでなんでも参加してみればよかったなぁと後悔しています。 特に認定スクラムマスターの研修は名指しで「行ってきたら?」と声かけてもらったんですがやはり現場を優先してしまいました(謎)

もっと仲良くなれば良かった

先ほども言いましたが1,000人以上の仲間がいていろんな経験やバックボーンの人がいました。著しく帰属意識愛社精神が低い私は自分の身の回りの関わる人以外にあまり興味がありませんでした。

せっかくなのでいろんなコミュニティに参加していろんな人と繋がりを持ってもよかったなぁと後悔しています。

5. なぜ辞めたのか

コンフォートゾーン

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これまで転職を繰り返して、1つのことに気づきました。それは、新しい環境に飛び込むと圧倒的な学びがあると言うことです。

  • 使ったことのない技術に触れる
  • 人間関係を構築する
  • 結果を出して信頼を勝ち取る
  • 外部からの目線で改善案を出す/実行する

など課題が盛り沢山です。これらはいつまでも同じ環境にいると享受できない刺激です。ですが、やはり人間慣れ親しんだ環境からは出たくないものです。

あとの話にも繋がってきますが、私は自分がコンフォートゾーンにいるなと自覚すると抜け出すように心がけています。転職した手はすごく居心地の悪い状態ですが、そこから周りに働きかけてコンフォートゾーンを作っていくまでにいろいろな成長ができます。

リンゴォ・ロードアゲイン

自分の好きなJOJOの奇妙な冒険という漫画にリンゴォ・ロードアゲインというキャラクターが登場します。

dic.pixiv.net

このキャラクターの考えがすごく好きなので最後に簡単に紹介します。

超簡単にいうと「卑怯な手は一切使わずあえて困難な道を選択し、その上で勝利することに価値がある」という持論を持っており、最も困難な方法以外で勝利すると自分にも相手にも「もしかしたら?」という疑念が残ってしまう。という考え方です。 作中屈指の最強能力時間操作系の力を持っていますが、それも戦闘開始前に自分から教えてくれます。(詳しく説明すると大変なので漫画買って呼んでください。)

自分も人生の選択に迷ったときは、必ず「どちらの方が困難か」を考えて困難な方を選択するようにしています。前述の通りコンフォートゾーンを出るか、出ないか悩んだときは抜け出してキャリアを進めるほうが困難な道だと判断したため転職を決意しました。

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6. これからのこと

今から書くので待っててね